オンライン出展
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名古屋市立名古屋商業高等学校
商品開発研究班
生物多様性の維持と水質浄化に大きな効果を発揮している“葦”に着目し、葦原の保全を通した環境保護に取り組んで参りました。さらにはSDGsの理念に基づき、プラスチックごみの排出抑制をゴールに定め、プラスチックの代替品として「葦のストロー」を開発しました。また、それに付随する「3R」の実現を図りつつ、ストローの末端に「大吉」などのおみくじを刻印して娯楽性を付加するなど、商品価値の向上にも努めています。
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葦の持つ環境保全効果
一見、雑草のように思える“葦”。川辺や干潟に広大な茂みを作る、このイネ科ヨシ属の多年草は、水中や土中に含まれる過剰な窒素やリンなどの栄養塩類を吸収し、藻やアオコの繁殖を抑え、水中の酸素濃度を安定させる「水質浄化作用」と、水生生物のエサ場や繁殖地を確保する「生物多様性の維持」の2つの効果を発揮しています。こうした生態系が保持されることを目的に、環境保全と商品開発との連動を図って参りました。
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葦を用いた商品開発
この植物を原材料とした製品を生み出すために、まず目標としたのが“葦”を“布”に変えることです。そのため[葦]→[紙]→[糸]→[布]→[製品]の製造工程の実現を目指し、製品完成までの各産業、すなわち「製紙」⇒「紡績」⇒「撚糸」⇒「織物」⇒「染色」⇒「縫製」に携わる企業・団体のご助言やご支援をいただきながら、結果的に5種類の製品を誕生させることができました。
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葦原保全に向けた啓発活動
私たちが掲げたもうひとつの目標、それは楽しみながら環境保全への理解を深めていただくこと。その具体的な取り組みとして、各種のイベント時にワークショップを開催しています。そのメニューとして「くるみボタン」「ランプシェード」「葦笛」などの工作教室を実施し、多くの方々に体験していただきました。さらに、世代を越えて興味・関心を持っていただくため、自らアニメーションを制作し、ブースの店頭で上映しています。